2024年09月15日
ガラス瓶にジャムやはちみつなどの食品を詰めたり、カトラリー入れやようじ入れとして活用したりする場合は、衛生面を考慮してあらかじめ煮沸消毒する必要があります。
煮沸消毒自体は簡単な作業ですが、誤った方法で行うとガラス瓶が割れたり、ケガをしたりする原因になるので注意しましょう。
今回はガラス瓶を煮沸消毒する方法と、プラスチック容器の消毒方法、ガラス瓶を煮沸消毒するときの注意点について解説します。
ガラス瓶を煮沸消毒する方法を4つのステップに分けて説明します。
煮沸消毒するガラス瓶がすっぽり入るサイズの鍋を用意します。
鍋が小さすぎると、ガラス瓶全体が湯に浸からず、十分に消毒できなくなる恐れがあるので注意しましょう。なお、煮沸消毒する際はガラス瓶が完全に浸るくらいの水を入れる必要があるため、鍋の幅だけでなく深さもチェックしておきましょう。
適切なサイズの鍋を用意したら、鍋底に清潔なふきんを敷き詰めます。
ふきんを敷かずに煮沸消毒を始めると、消毒中に瓶が動いた際、鍋肌や鍋底にぶつかって瓶が傷ついたり、ヒビが入ったりする可能性があるからです。そのため、ふきんは鍋底だけでなく、鍋肌にも掛かるように敷き詰めるのがベストです。
鍋に水を入れ、あらかじめ台所用中性洗剤できれいに洗ったガラス瓶を静かに入れます。ガラス瓶全体が水に浸かる状態が理想なので、足りなければ水を注ぎ足しましょう。
この時金属製のキャプを一緒に入れないでください。金属製のキャップを煮沸消毒するとキャップ縁のカール部分に水分が残留して、ザビなどのトラブルの原因になります。金属キャップの消毒はアルコール消毒がいいでしょう。
ガラス瓶は立てたままでも、横に倒して入れてもOKですが、丸みを帯びたガラス瓶の場合、横にして入れるとお湯の動きによって鍋底でころころ転がってしまう可能性があります。
ふきんを敷いておけば滑り止めになるので、あまり激しく動く心配はありませんが、丸みのあるガラス瓶はできるだけ立てて置いた方がよいでしょう。
ガラス瓶をセットしたら、鍋を火にかけます。
最初は中火からスタートし、水が沸騰したら弱火にして、そのまま5~10分間煮沸します。特に食品を入れる場合は、念のために10分ほど消毒した方がよいでしょう。
煮沸消毒を終えたら、鍋を火から下ろし、トングを使ってガラス瓶を取り出します。やけどをしないように注意しながら作業しましょう。
十分な深さのあるガラス瓶なら菜箸などを使って取り出すことも可能ですが、浅底ガラス瓶の場合は箸でつかむのが難しいので、トングを使った方が安心です。
取り出したガラス瓶はキッチンペーパーや清潔なふきん、平らな竹ざる、巻き簀などの上に伏せて置き、そのまま自然乾燥させます。自然乾燥後、すぐに使用しない場合は清潔なポリ袋などに入れて口を縛ってから保管しましょう。
ガラス瓶と同じく食品などの保存に便利なプラスチック容器の消毒方法を2つご紹介します。
耐熱性のプラスチック容器なら、ガラス瓶と同じように鍋で煮沸消毒することができます。
なお、耐熱温度が100℃以下のプラスチック容器を煮沸消毒すると、容器が熱で変形してしまう恐れがあります。耐熱性に関しては事前に必ずチェックしておきましょう。
以下ではプラスチック容器を鍋で煮沸消毒する手順をまとめました。
容器本体とフタでは耐熱性の有無や耐熱温度が異なる場合があります。フタに耐熱性がない、あるいは耐熱温度が低い場合は事前にフタを外し、本体のみを煮沸消毒しましょう。
以上がプラスチック容器を煮沸消毒する方法ですが、耐熱性がない場合はアルコールで消毒するという方法もあります。
具体的なやり方としては、消毒用のアルコール液を清潔なふきんまたはキッチンペーパーに含ませ、あらかじめきれいに洗っておいたプラスチック容器を拭き上げます。
その後、10~30分ほどそのまま放置し、仕上げに清潔なふきんまたはキッチンペーパーで水気を拭き取りましょう。
上記は消毒用アルコール液さえあれば簡単に行える方法ですが、拭き方が不十分だと消毒しきれない可能性があるので、隅々までしっかり消毒することが大切です。
電子レンジ使用可のプラスチック容器なら、レンジで消毒することもできます。具体的なやり方は以下の通りです。
煮沸消毒よりも手間がかからないので、時間がない場合におすすめですが、前述の通り電子レンジ対応の容器でしか使えない方法であることに注意しましょう。
ガラス瓶を煮沸消毒する際に注意したいポイントを4つご紹介します。
ガラスは急激な温度変化に弱いため、冷たいガラス瓶をいきなり熱湯に入れると、ヒビが入ったり、割れたりする原因になります。
そのため、ガラス瓶を煮沸消毒する際は、鍋の水が沸騰してからではなく、水の状態からガラス瓶を投入しておきましょう。
煮沸消毒したばかりのガラス瓶を冷水などに入れると、前述した急激な温度変化の影響により、瓶が破損する恐れがあります。煮沸消毒を終えたガラス瓶は自然乾燥させ、少しずつ常温に戻すようにしましょう。
常温に戻るまで待っていられない場合は、容器に50℃前後のお湯を張り、その中にガラス瓶を浸して温度を下げてから、水で冷やすと安心です。
手持ちの鍋に収まりきらない大きなガラス瓶を煮沸消毒したいときは、お玉で瓶全体に熱湯をかけながら消毒します。
横倒しにしたガラス瓶の上下を途中でひっくり返せば、よりまんべんなく消毒することができます。横倒しにしても瓶が入らないという場合は、煮沸消毒ではなく、消毒用アルコールで拭き上げた方が手っ取り早く、かつ隅々まで消毒しやすいでしょう。
煮沸消毒した後のガラス瓶に素手で触れると、せっかくきれいにした瓶に手垢や雑菌が付着してしまう恐れがあります。
そのため、煮沸消毒後のガラス瓶は素手で触れず、ナイロン製の手袋などを着用した上で取り扱うようにしましょう。
ガラス瓶を使う際は、衛生面を考慮して事前に煮沸消毒するのがおすすめです。
作業自体はとても簡単で、鍋に入れて5~10分ほど煮沸させるだけですが、ガラスはデリケートな素材なので取り扱い方法を誤るとヒビが入ったり、割れたりする原因となります。
そのため、ガラス瓶を煮沸消毒する際は鍋底にふきんを敷く、急激な温度変化に注意するなど、基本を押さえて作業するようにしましょう。
なお、鍋に収まりきらない大きなガラス瓶を煮沸消毒する際は、お玉で熱湯を掛けるか、上下を返してお湯がまんべんなく瓶に行き渡るよう配慮する必要があります。
ガラス瓶が大きすぎて横倒しにできない場合は、消毒用アルコールを含ませた清潔なふきんやキッチンペーパーで拭き上げて消毒するとよいでしょう。
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